2022/09/04 11:13

最近、材の選定について質問されることが重なったので、こちらでこっそり僕の現時点でのかまぼこ材の選び方をメモしておきます。


1、真っ直ぐかどうか

定規でもスマホでもなんでも良いのですが、真っ直ぐなものに材をあてがって、材が曲がってないかをチェックしてください。


2、反っていないかどうか

材を定規など平らなものの上に置いて、材全体が定規と接しているかをチェックしてください。(裏表両面)
個人的な経験だと多少反っているくらいは問題ありませんが、反っている材と反っていない材でそれぞれ数本リードを作ってみて、どれくらい反っていると使えないのかのボーダーラインを把握するようにしてみてください。


3、材がねじれていないか

机などに置いてチェックしても、手で持って目で確認してもどちらでも良いのですが、材が捻れていないかを確かめてください。
捻れている材はとても多いので、これも2番と同様に、どれくらいの捻れまで許容するのか、実際にリードを作ってみて試してみてください。



↓ここからは水に浸けて選定していきます。(水温は30℃ほど)

4、材が水に沈むまでの時間

材を水につけると沈むまでの時間にばらつきがあると思いますが、早く沈むものは密度が高い、遅いものは密度が低い傾向にあります。
僕の場合はつけてから10〜30分の間に沈む材がベストですが、これも使っている材や好みで選定も変わってくるので、自分のうまくいく時間を探ってみてください。
ちなみに水温が変わると、材に水が浸透していく時間も変わるので、材を選定するときは水温にも注意してください。
季節の変わり目で調子を崩す原因の一つが水道水の温度の変化だったりもします。


5、材の裏面の色の変化

沈んだ材の裏面(ガウジングされた面)をみた時に、水につける前と後で材の色が濃く(茶色っぽく)変化しているものは使わないようにしましょう。


6、半分に折るときの折れ方や感触

シェーピングマシンを使う場合は、切り込みがついてしまうのでこの選定は難しいですが、ハンドシェーピングの方は、切り込みを入れずに材を半分に折ってみてください。そうすることで開きがパカっとなってしまうこともありませんし、折れ方で材の傾向を判断することができます。

実際に数枚折ってみると、反発が強くグニュッと素直に折れてくれない材や、サクッと簡単に折れるなど、材の折れ方に差があると思います。その感触の通り、折れるときの反発が強い材は強いリード、反発が弱い材は弱いリードになるので、これも自分の好みでこういう折れ方をする材は使わない、という風に選定の基準をご自身で決めてみてください。



以上が僕のかまぼこ材の選び方です。


基準がわからないうちはリードノートを作ることをお勧めします。


例えば2番だと、全く反っていないもの、少し反っているもの、大きく反っているもの、(反りの方向も2種類ずつ分ける)それぞれ材を分けてリードを作って、何本作ってそのうち何本が本番で使えるクオリティのリードになったのか、成功率を出してみてください。


他の工程に関しても同様です。材をそれぞれ程度ごとに分けて、リードを作って成功率を比べる。という作業をして自分の好みの材を選ぶ基準を明確にしていく、という感じです。


好みによって判断基準が変わってくる部分が多いので、自分の好みを把握するのにはじめは苦労すると思いますが、一度やれば今後のリード作りが簡単になると思って頑張ってください!



高橋鐘汰